「自宅の屋根は、塗装だけで済ませても大丈夫なのかな?」
「業者からカバー工法を勧められたけれど、本当に必要なの?」
このように、屋根塗装とカバー工法のどちらを選ぶべきか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事を執筆しているのは、茨城県取手市とその周辺地域で屋根工事を行っている「SK ROOF」です。
結論からお伝えすると、屋根材そのものが健全な状態であれば、屋根塗装が選択肢になります。
一方、屋根材自体の劣化が進んでいる場合は、カバー工法の検討が必要です。
さらに、野地板などの下地まで傷んでいる場合は、カバー工法ではなく、葺き替えが必要になることもあります。
この記事では、屋根塗装とカバー工法の違いを詳しく比較します。

屋根カバー工法の完全ガイドはこちら
⇒屋根カバー工法の完全ガイド|費用・メリット・向いている屋根を徹底解説
屋根塗装とカバー工法はどちらがいい?
まずは簡易的な表で見てみましょう。
| 屋根の状態 | おすすめの工法 |
| 色あせ・コケ・軽いサビなど表面的な劣化 | 屋根塗装 |
| 屋根材の割れ・反り・剥がれが進行している | カバー工法 |
屋根塗装とカバー工法のどちらが適しているかは、屋根材の劣化具合で判断します。まずは全体像を確認したうえで、それぞれの工法について詳しく見ていきましょう。
※なお、下地が腐食していたり、大規模な雨漏りがある場合は、塗装やカバー工法よりも葺き替えが推奨されます。
屋根塗装とカバー工法の違いを比較
以下は、施工対象となる屋根面積を80㎡(約24坪)に統一した比較です。
※80㎡(約24坪)は取手市周辺で当社が施工する一般的な戸建て住宅の屋根面積をもとにした目安
| 比較項目 | 屋根塗装 | カバー工法 |
| 工事内容 | 既存屋根を洗浄し、下塗り・中塗り・上塗りを行う | 既存屋根の上に防水シートと新しい屋根材を施工する |
| 主な目的 | 表面保護、美観・耐候性の回復 | 防水層と屋根材の更新 |
| 80㎡の費用目安 | 約30万〜60万円前後 ※足場代は別途 |
約80万〜150万円前後
※足場代は別途 |
| 次回改修までの目安 | 約8〜15年 | 約20〜30年 |
| 工期 | 約5〜7日 | 約5〜7日 |
| 屋根重量への影響 | ほとんどない | 新しい屋根材の分だけ若干増える |
| 下地補修 | 原則としてできない | 全面確認はできず、重度の腐食には不向き |
| 向いている症状 | 色あせ、コケ、軽度のサビ、塗膜劣化 | 多数のひび割れ、反り、剥離、塗装不向きの屋根材 |
| 向いていない状態 | 屋根材の著しい劣化、雨漏り、下地腐食 | 下地の広範囲な腐食、深刻な雨漏り、屋根全体の変形、瓦屋根 |
※費用は一般的な2階建て住宅を想定し、材料・施工・諸経費・消費税を含めた目安です。大規模な下地補修や特殊な屋根形状、急勾配用の屋根足場などは含みません。
※費用に足場代(30万円前後)は含まれていません。
屋根塗装は既存の屋根材を保護する工事
屋根塗装では、洗浄やケレンで汚れ・サビ・傷んだ塗膜を除去し、屋根材に合った下塗り材と上塗り塗料を施工します。
塗料の期待耐用年数は、一般的にウレタンが8〜10年、シリコンが10〜15年、フッ素が15〜20年が目安です。
ただし、屋根は外壁よりも紫外線・雨・熱の影響を受けやすく、実際の塗り替え時期は立地や施工状態によって変わるので注意。
なお、屋根工事の中では施工費用は抑えめです。
カバー工法は新しい防水シートと屋根材を重ねる工事
カバー工法では、既存屋根の棟板金などを撤去し、屋根面を整えたうえで防水シートを敷きます。
その上から、ガルバリウム鋼板やSGL鋼板などの軽量な金属屋根を取り付ける工法です。
カバー工法に使われる金属屋根には、1㎡あたり約5kgの製品もあります。屋根は二重になりますが、重量増加を抑えられる材料が選ばれるのが一般的です。
なお、瓦屋根のような凹凸が多い屋根材には、カバー工法は実施できません。
屋根塗装が向いているケース
屋根塗装で十分に対応できるケースは以下のとおりです。
色あせ・コケ・チョーキング
色、コケ、藻、塗膜表面が粉状になるチョーキングなどは、塗膜が劣化しているサイン。
ですが、これくらいの症状であったり、軽い色あせだけなら、すぐに大規模な工事が必要ではありません。
その他、屋根材に大きな問題がなければ、塗装で対応できるでしょう。
屋根材の割れや反りが少ない
割れや反りが一部にとどまっている屋根は、塗装に向いています。
部分的な小さなひび割れを補修してから塗装することで、防水性や美観を回復できます。
屋根材そのものの強度が保たれており、表面的な劣化が中心であることが判断のポイントです。
初期費用を抑えたい
屋根工事の初期費用を抑えたい場合は、カバー工法よりも塗装が適しています。
既存の屋根材を活かして施工するため、新しい屋根材の購入費や設置費がかからず、工事費用を抑えられます。
屋根材の状態が良いうちに塗装を行うことで、大規模な屋根工事を先送りできる点もメリットです。
外壁塗装と同時にメンテナンスしたい
屋根塗装と外壁塗装を同時に行えば、足場を共用できます。
屋根と外壁を別々の時期に施工すると、その都度足場費用(約30万円前後)がかかるため、両方の劣化時期が近い場合は同時施工も検討しましょう。
大規模な屋根工事を避けたい
今後の居住期間が比較的短い場合や、数年後に建て替え・売却を予定している場合は、塗装や部分補修が適しています。
カバー工法よりも工事の規模や費用を抑えやすく、現在の屋根を活かしながら必要な期間の性能を維持できます。
将来の住まい方に合わせて、必要以上に大規模な工事を行わずに済む点もメリットです。
カバー工法が向いているケース
カバー工法を検討するべきケースは以下のとおりです。
塗装では補えないひび割れ・反り・剥離がある
屋根材の表面だけでなく、基材そのものが弱くなっている場合、塗装しても強度は回復しません。
差し替えでは対応しきれないほど割れが多い場合は、カバー工法や葺き替えを検討します。
塗装による維持が難しい屋根材が使用されている
塗装による維持が難しい屋根材には、カバー工法が向いています。
スレート屋根のなかには、経年劣化によって基材の剥離や割れが起こりやすく、塗装しても屋根材そのものの強度を回復できない製品があります。
このような屋根でも下地が健全であれば、既存屋根の上に新しい防水シートと屋根材を施工するカバー工法によって、屋根全体の防水性や耐久性を高められます。
屋根材の商品名は、設計図書や建築時の仕様書、屋根裏に残された品番などから確認できます。わからない場合は、専門業者に現地調査を依頼し、屋根材の種類と下地の状態を確認してもらいましょう。
今後も現在の住宅に長く住む予定がある
今後20年以上住む予定がある場合は、再塗装の回数や足場費用まで含めて比較する必要があります。
塗装を繰り返すよりも、早い段階でカバー工法を行った方が、長期的な支出を抑えられるケースも多いです。
アスベストを含む屋根材の撤去を最小限にしたい
古いスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性があります。
※アスベストとは、耐熱性や耐久性に優れ、以前は建材に広く使われていた繊維状の鉱物。切断や解体によって細かな繊維が飛散すると、健康被害につながるおそれがあります。
そのため、現在製造されている屋根材にアスベストは使われていません。
カバー工法は既存屋根の全面撤去を行わないため、葺き替えよりも屋根材の撤去量やアスベストの飛散リスク、処分費を抑えやすい方法です。
そのため、アスベストを含むスレート屋根であれば、基本的にはカバー工法を推奨します。
塗装とカバー工法のどちらも向いていないケース
塗装やカバー工法ではなく、葺き替えを検討するケースもご紹介します。
野地板や垂木まで腐食している
野地板や垂木まで腐食している屋根は、塗装にもカバー工法にも向いていません。
塗装で保護できるのは屋根材の表面であり、腐食した野地板や垂木の強度を回復させることはできないためです。
また、カバー工法は新しい屋根材を既存の下地へ釘やビスで固定します。野地板が腐食していると固定力を確保できず、屋根材の浮きや剥がれにつながります。
このような場合は、既存の屋根材を撤去し、野地板や垂木を補修・交換したうえで葺き替える必要があります。
広範囲で雨漏りが発生している
複数の部屋で雨漏りしている場合や、屋根裏の広範囲に水染み・カビ・腐食がある場合は、葺き替えが必要なサインです。
屋根に大きな沈みや変形がある
屋根面が波打っている、棟が大きく沈んでいるといった症状は、屋根材より下の構造部分に問題がある可能性を示します。
新しい屋根材で覆う前に、原因を調査しなければなりません。
瓦屋根を根本的に直したい
瓦屋根は表面に凹凸があり、一般的な金属屋根のカバー工法には向きません。
粘土瓦は焼き物であり、通常は屋根材表面の塗り替えも必要ありません。
ズレや割れの補修、葺き直し、防水シートを含めた葺き替えなどを検討します。
すでにカバー工法を施工している
すでに二重になっている屋根へ、さらに屋根材を重ねる方法は、重量・固定・納まりの面から一般的ではありません。
次の大規模改修では、既存の屋根材をまとめて撤去する葺き替えが必要になります。
屋根材別に塗装とカバー工法の適性を確認
同じ劣化症状でも、屋根材によって適した工事は異なります。
| 屋根材 | 塗装 | カバー工法 | 主な判断ポイント |
| スレート | 〇 | 〇 | 割れ・反り・製品特性を確認 |
| 金属・トタン | 〇 | 〇 | サビの深さ、穴あき、下地の状態を確認 |
| 瓦 | 原則不向き | 原則不向き | 基本的に部分補修や葺き替え |
| アスファルトシングル | 原則不向き | 〇 | 石粒の剥がれや反りを確認 |
初期費用だけでなく長期的なメンテナンス費用を比較
屋根塗装は初期費用を抑えやすい一方、今後も長く住み続ける場合は、カバー工法のほうがトータルコストを抑えられることがあります。
たとえば、屋根塗装を約30万〜60万円で行い、10〜12年後に同程度の再塗装が必要になった場合、20年間の合計は約60万〜120万円です。再塗装のたびに足場(30万円前後)を設置する場合は、さらに費用がかかります。
カバー工法は初回に約80万〜150万円かかりますが、足場の設置も1回で済み、塗装よりも次の大規模なメンテナンスまでの期間を長く取りやすい工法です。
そのため、屋根材の劣化が進んでいる場合や、今後20年以上住み続ける予定がある場合は、カバー工法のほうが長期的にお得になる可能性があります。
| 今後の居住予定 | 検討の方向性 |
| 5年前後 | 部分補修や塗装を中心に検討 |
| 10〜15年 | 屋根材の状態と再塗装の必要性を比較 |
| 20年以上 | カバー工法・葺き替えを含めて長期費用を比較 |
※これはあくまで参考例です。塗料・屋根材・防水シートの種類、前回工事の品質、日当たりや周辺環境によって、次のメンテナンス時期は変わります。
取手市周辺で屋根の劣化を考えるときのポイント
取手市周辺では、屋根材の種類だけでなく、雨が多くなる時期や築年数も考慮して点検時期を決めましょう。
取手市に近い我孫子観測所の平年値では、年間降水量は1,375.4mmで、9月は211.6mm、10月は236.4mmです。また、月平均気温は1月が3.3℃、8月が26.6℃となっており、年間を通じて気温差があります。
※取手市には気象庁の観測所がないため、本記事では最寄りの「我孫子観測所」の平年値を参考にしています。
こうした数値だけで屋根の劣化を断定することはできませんが、秋の大雨や強風の後は、棟板金の浮き、屋根材のズレ、雨樋の詰まりなどを地上や窓から確認しておくと安心です。
現地調査の前に確認しておきたい5つのポイント
屋根塗装とカバー工法のどちらが適しているかは、屋根材だけでなく、防水シートや下地の状態まで確認しないと正確には判断できません。
そのため、最終的には専門業者に現地調査をしてもらうのが安心です。
ただし、事前に次のポイントを整理しておくと、状況を伝えやすくなり、より適切な提案を受けやすくなります。
① 築年数と過去のメンテナンス歴を確認する
築年数や、これまでに屋根塗装・補修・リフォームを行った時期を確認しておきましょう。
設計図書や工事の見積書、保証書などが残っていれば、屋根材の種類や過去の施工内容も把握しやすくなります。
② 気になっている症状を整理する
色あせやコケ、屋根材のズレ、天井のシミなど、気になっている症状を整理しておきましょう。
屋根に上るのは危険なため、地上や2階の窓から見える範囲で確認するだけで十分です。
③ 雨漏りの有無を伝える
現在雨漏りしている場合や、過去に雨漏りしたことがある場合は、その時期や場所を業者へ伝えましょう。
雨漏りの履歴は、工法を検討するうえで重要な判断材料になります。
④ 今後どれくらい住む予定か考える
あと10年以上住む予定なのか、それとも住み替えや建て替えを予定しているのかによって、適した工法は変わる場合があります。
予算だけでなく、今後のライフプランもあわせて伝えることが大切です。
⑤ 複数の工法を比較できる業者へ相談する
屋根の状態によっては、塗装・カバー工法・葺き替えのいずれも選択肢になることがあります。
一つの工法だけを勧めるのではなく、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら提案してくれる業者へ相談すると、納得して工法を選びやすくなります。
取手市周辺でカバー工法を依頼する業者選びのポイント
業者選びで後悔しないためには、「その屋根に塗装とカバー工法どちらが合っているか」を正しく判断できる業者に依頼することも大切です。
取手市周辺で屋根工事を依頼する場合は、地域の気候や住宅事情を理解している業者を選ぶことがポイントになります。
取手市周辺での施工実績がある
地域密着の屋根工事会社に依頼する場合は、取手市・守谷市・龍ケ崎市・牛久市・つくばみらい市など、周辺地域での施工実績があるかを確認すると安心です。
地域での施工経験が多い業者であれば、近隣の住宅事情を踏まえた提案を受けやすくなります。
施工事例の写真や、実際にどのような屋根材を使ったのかまで確認できると、依頼前の判断材料になるでしょう。
SK ROOFの施工事例一覧はこちら
見積書の内訳が明確
見積書では、以下のような項目が明確に記載されているか確認しましょう。
- 使用する屋根材のメーカー名・商品名
- 施工面積
- 屋根材の単価
- 防水シートの種類
- 板金部材の内容
- 足場代
- 雪止めや換気棟の有無
- 保証内容
たとえば「屋根カバー工事一式」とだけ書かれている見積書では、どの材料を使うのか、どこまで工事に含まれているのか判断しにくくなります。
極端に安い見積もりには注意する
相見積もりを取ると、業者によって金額に差が出ることがあります。
ただし、極端に安い見積もりには注意が必要です。
必要な防水シートや板金処理が省かれていたり、安価な材料が使われていたりすると、数年後に雨漏りや不具合が起きる可能性があります。
金額だけで選ぶのではなく、工事内容・材料・保証・説明のわかりやすさを総合的に比較しましょう。
また、突然訪問してきて「屋根が危険です」「今すぐ工事しないと雨漏りします」と不安をあおる業者にも注意が必要です。その場で契約せず、複数社に相談してから判断することをおすすめします。
詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください!
⇒屋根修理の飛び込み営業は信頼できる?怪しいと感じたときの正しい対処法
まとめ:屋根材と下地の状態を確認して工法を選ぼう
屋根塗装とカバー工法のどちらを選ぶかは、費用だけでは決められません。
色あせ・コケ・軽度のサビなど、表面的な劣化で屋根材が健全なら屋根塗装が候補です。
ひび割れ・反り・剥離が広がり、塗装では屋根材を維持できない場合はカバー工法を検討します。
野地板などの下地まで傷んでいる場合は、葺き替えが適している可能性があります。
取手市やその周辺地域で屋根の劣化が気になっている方は、築年数だけで工法を決めず、まず屋根材と下地の状態を確認しましょう。
SK ROOFでは、屋根の状態を調査したうえで、塗装・カバー工法・葺き替えを比較し、それぞれの違いをわかりやすく説明しています。
調査時の写真や見積もりの内訳を確認しながら、自宅に必要な工事を納得して選びたい方は、まずは屋根の点検からご相談ください。




















